頼まれると、断れない。本当は気が進まないのに、つい引き受けてしまう。 相手の機嫌に合わせて、自分の意見を引っ込める。 みんなにいい顔をして、あとでひとり、どっと疲れる。 八方美人な自分が、少し嫌になる――そんな心当たりはありませんか。
合わせられるのは、人の気持ちが見えるから
まず、つい人に合わせてしまうのは、あなたが優しくて、相手の気持ちを察する力が高いからです。 場が険悪になるのを避けたい、相手をがっかりさせたくない―― その配慮自体は、立派な長所。 問題は配慮そのものではなく、その配慮の矢印が、いつも他人にだけ向いて、 自分には向いていないこと。あなたの気持ちも、配慮される側にいていいのです。
「いい人」は、安心を買うための鎧でもある
いつも合わせてしまう背景には、「断ったら嫌われるかも」「波風を立てたくない」 という不安があることが多いものです。 いい人でいることは、嫌われない安全を確保するための鎧でもある。 だから「いい人をやめよう」と気合で命じても、不安が残ったままだと、また鎧を着てしまう。 大事なのは、鎧を無理やり脱ぐことより、「素の自分でも、案外だいじょうぶ」と少しずつ確かめていくことです。
素の自分を、まず自分が知っておく
人に合わせ続けていると、「自分が本当はどうしたいのか」がわからなくなっていきます。 だからこそ、まず自分の輪郭を自分で持っておくことが助けになる。 自分を誰かと比べて評価するのではなく、 「本当は何を心地よいと感じ、何を大切にする人か」を、文章として読み直してみる。 自分の輪郭がはっきりすると、合わせるか合わせないかを、 流されてではなく選べるようになります。
断ることは、相手を拒むことではない
ひとつ断っても、あなたの優しさはなくなりません。 全部に応えることだけが、いい関係の形ではないからです。 自分を後回しにしてしまう癖は、自己肯定感の話とも地続きです。
全員に好かれなくて、いい
すべての人にいい顔をするのをやめても、大切な人は離れていきません。 むしろ、素のあなたと付き合ってくれる人が、少しずつ残っていく。 「いい人」をやめる前に、まずは素のあなたがどんな人なのかを、 一冊の本として読んでみませんか。